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膝の4本の靱帯を温存し、人工関節にもかかわらず正常な膝の動きを再現したものです。従来の人工関節は可動域制限がありました。
そこで、日本人に特有な深屈曲、床からの立ち上がり、自転車こぎなどを快適に再現。患者様の中には術後にバスケットボールを行っている方もいらっしゃいます。
十字靱帯を残した状態で人工関節に置き換えることにより、一層生体に近い膝関節が実現します。
従来のイメージを覆すほど、運動範囲が格段に広がりますので今後、日本が迎える超高齢化社会に対応し、患者様のニーズに合った医療の提供ができます。
このようにすばらしい医療があるのに1000万人の患者様のうち7万人しか手術を受けていないのはなぜか?
理由があります。
本来手術が必要な患者様が、我慢を強いられているのです。
手術をしたら運動が出来なくなってしまう、10年で人工関節が壊れてしまう、という都市伝説があるからです。
開業医の先生も患者様に手術を勧めないのです。
スポーツをあきらめてドロップアウトする人が数多くいらっしゃるのが現実です。
2011年より新しいスポーツのできる人工関節の開発を米国で参画し研究を重ねてまいりました。そして今回2015年4月1日ついに日本でのスポーツの出来る人工関節が厚生労働省の認可が下りました。現在、アジア諸国において京都大学整形外科ならびに当院だけで、こちらの手術を行うことができます。 |
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MIS(エム・アイ・エス)とは、筋肉や軟部組織(皮膚等)への負担をできるだけ最小限にする新しい人工膝関節置換術のことです。皮膚切開をできるだけ小さくすることで、痛みの軽減や術後リハビリの早期開始、早期退院、そして早期社会復帰を目指しています。
従来の手術に比べ小切開手術は約半分の傷跡で、場所も目立ちにくくなります。 一般的な手術方法では15cmから20cmもの大きな皮膚切開を行い、筋肉を大きく切り開きながら骨に達して、人工膝関節を設置しています。患者様の関節の変形の程度にもよりますが、MIS手術は、8cm~12cm程度の皮膚切開で従来と同じ人工膝関節の手術ができるという画期的な方法です。 ※この手術は執刀医の視野や操作も制限されるため、全ての患者様に適応できる手術ではありません。
小さく切開するので軟部組織(皮膚など)や筋肉の負担も少ないため痛みの軽減が期待できます。 また、手術後の痛みも少なく早期に歩行訓練を開始できるので、車椅子や、歩行器、松葉杖のいずれかを使用して、早期に自力でトイレや洗面に行くことが可能となります。
MIS手術では筋肉や軟部組織への負担が少ないことから、リハビリを早期に開始することができ、2週間程度で退院(早期退院)が可能となり、従来の手術を受けた場合と比べて、早く普通の生活に戻ることが期待できます。院内感染などの合併症を引き起こさないようにするためにも、入院生活は短いほうが良いといえるのです。
膝関節の治療には保存的治療と手術的治療があります。
あなたの膝関節は十分な保存的治療でも、その効果が十分ではないことから、現時点では膝を人工の関節に置き換えることが疼痛や関節機能の改善が期待できる最善策のひとつであるといえます。
人工膝関節置換術は末期の変形性膝関節症および関節リウマチの患者様において、極めて有効な治療法とされ、現在一般的に広く行われております。
その方法は、膝関節部の骨、すなわち大腿骨(太もも)、脛骨(すね)および膝蓋骨(お皿)を各々数ミリ切って、そこを人工の関節で置き換えるというものですが、その際、正確に骨を切り、適切な位置に金属(人工関節)を設置することが良好な術後経過を得るための重要なポイントと言えます。
従来、膝の手術では大腿骨(太もも)に穴を開け、金属の棒を入れて方向を確認しています。脛骨(すね)では、長いガイドを外から当てて方向を確認しています。
今回、新しい方法として、患者様のMRI(またはCT)のデータから、個々の患者様の
関節の骨のモデルを作成しひとりひとりの関節の形状に合った、特注の骨切ガイドを製造し、
簡単に、短時間に器械を設置できるようにする方法が開発されました。
当院では正確な骨切りをするために、この新しい患者様に合わせて作成した特注のガイドを使用して
人工膝関節を行うことができます。
オーダーメイドの人工関節はアメリカへMRIを送って特注でお作りします。5週間かけて患者様ひとりだけの最適な人工関節を制作致します。また術前データ採取のためにMRI撮影(またはCT撮影)を行います。MRI撮影においては、磁場ですので被爆の心配はありません。
通常の術式と同様に膝の前面の内側にカーブした約8~12cmの皮膚切開で進入し、筋肉、靭帯を処置しながら膝関節を骨まで展開した後、カスタムカッティングデバイスを骨に密着させて位置を決め、正確な骨切りを行います。骨切り後は、通常の術式と同様に手術を進めます。人工関節を設置して、十分止血、洗浄した後、創を縫合して終了です。手術時間は、術中所見にもよりますが、概ね45~90分ぐらいです。
従来、これらのミリ単位の手術手技は経験を必要とし、成功を左右するのは術者の経験による
ところが大きい手術であります。当院の専門医は十分な技量を持ち合わせておりますが
患者様一人一人のオーダーメイド特注の手術器械を使うことにより、より確実に手術成功率を
上げるまたは手術時間をより短縮し、最小侵襲手術を確立することにより
合併症ならびにリスクを軽減することを目的としております。
この手術法の優れている点
1:骨表面にガイドを密着するだけで適切な位置へ骨切りガイドの固定ピンを誘導可能
2:最小限の手術器械で骨切り可能
3:最小限の手術器械だけで行える
4:最小侵襲手術が可能
5:手術時間の短縮が可能
現代社会の日常生活において、コンピュータ技術は様々な場面で導入されています。
医療の現場においてもこれは例外ではなく、診断と治療の過程において使用される様々な医療機器にコンピュータ技術が導入されています。
整形外科手術用にもコンピュータ技術を使用した「手術用ナビゲーションシステム」という最先端の医療機器が開発され、日本でも導入が進んでおります。
大腿骨レジストレーションの様子
手術用ナビゲーションシステムは、GPSなどを使用して自動車の位置を検出するカーナビゲーションシステムと似た原理で器具の位置を画面に表示します。カーナビゲーションの場合、人工衛星の電波から現在の位置を割り出し、搭載された地図上にリアルタイムに表示します。
手術用ナビゲーションシステムの場合は、人工衛星の電波ではなく、カメラからの赤外線を使用して患者様や手術器具の位置を検出します。
カメラから赤外線が発光され、患者様や手術器具に取り付けられたボールに反射し、再びカメラがその反射光を受け取ります。
この結果から器具の3次元的位置を計測し、リアルタイムに画面に表示して手術の支援を行います。
人工膝関節置換術においては、手術用ナビゲーションシステムは患者様の膝関節と手術器具の位置を検出し、それらがお互いどのような位置関係にあるのかという情報を主に表示します。
手術用ナビゲーションシステムを使用すると、例えば骨を切る際に、手術器具が対象となる骨のどの位置にあるのかという情報を数値化して表示し、処置の結果をその場で確認する事ができます。
加えて、膝関節を構成する大腿骨と脛骨がどの様な位置関係にあるのかという点も確認する事ができます。
人工膝関節の長期安定には、正確な下肢アライメントの再現が不可欠とされています。手術用ナビゲーションシステムは、アライメントを数値の情報で提供する事で手術を支援します。
また、術前の状態を記録しておき、改善状況を手術中に確認する事も可能です。
ナビゲーションシステムについての概要はお分かり頂けたでしょうか。下記の画像は、実際にナビゲーションシステムのモニターに表示される画面例です。苑田会人工関節センター病院では、この画面を確認しながら高い精度の手術を行う事が可能なドクターがいます(画像をクリックすると拡大されます)。ひざの痛みはぜひ当院にご相談下さい。
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ナビゲーションで患者様の膝の位置を正確に検出するためには、赤外線を反射するアンテナを骨に取り付けなければなりません。
金属製のピンを直接骨に刺すため、ピン用に皮膚切開を追加するか大きくする必要がありました。
ピン用に皮膚切開を追加するか大きくする必要があるため、MIS人工膝関節置換術の技術と両立させにくい、という課題がありました。
当センターでは、「ピンレスナビゲーション」の器具を使用することにより、この課題の解決に取り組んでいます。
「ピンレスナビゲーション」では、MISに対応できる様に器具を変形させました。最小限の皮膚切開でもアンテナが皮膚をまたぐ様に設置する事が可能です。追加の皮切を必要としないので、当院で行われているMISに対応する事ができるようになりました。
加えて、従来のピンの代わりに小さなプレートとスクリューを使用することで骨への侵襲を少なくする事も目的としています。ピンの場合、固定力を保つためには深く刺入する必要がありますが、その際に発生しうる誤刺入のリスクも回避する事ができます。
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膝の関節は3個の骨でできています。
すねの骨(脛骨)の上に太ももの骨(大腿骨)が乗っています。
膝を曲げたり伸ばしたりすると、太ももの骨の丸くなった端の部分が
すねの骨の上にある比較的平らな面の上で回転したり
横滑りをしたりします。
そして、膝の「皿」(膝蓋骨)と呼ばれている3個目の骨は、
膝の構造を整える筋肉とつながっています。
膝蓋骨は、それらの筋肉にかかる緊張を減らす「てこ」の役割を
果たしています。
膝が痛む主な原因として、次に挙げる関節疾患があります。
変形性関節症
健康で正常な膝関節において、膝の曲げ伸ばしは半月板や軟骨がクッションとなり、痛みを生じません。
しかし、加齢などによりクッションが磨り減ったり傷ついたりすると、大腿骨(太ももの骨)と脛骨(すねの骨)がこすれあって、痛みや運動障害を招く病気、変形性関節症となります。
変形性関節症の国内における総患者数は、約95万人(男性35%、女性65%)と推計されます。受療者率は、どの年齢層においても女性の方が高く、男女とも50歳前後から増加し、70歳代後半がピークとなります。
関節リウマチ
関節リウマチのような関節炎では、滑膜が炎症を起こします。
放出された化学物質が原因で炎症が起こり、この化学物質が滑膜を肥厚させ、関節の軟骨や骨を破壊します。
滑膜の炎症は関節の痛みや腫れを引き起こします。
関節リウマチの国内における総患者数は約42万人(男性18%、女性82%)と推計されます。受療者率は、どの年齢層においても女性の方が高く、男女とも40歳前後から増加し、70歳代前半がピークとなります。
※「厚生労働省 統計データベース 2002年」より引用
関節疾患の場合でも、程度が軽い場合は、投薬や理学運動療法といった
保存的療法で症状を和らげることができます。
ただし、痛みが継続する場合や、極端な変形で歩くことができなくなった場合
また関節リウマチが進行した場合には、人工膝関節置換術などの手術療法が必要になります。
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手術の前に、必要な検査を受けます。
服用しているくすりがあれば必ず病院のスタッフに伝えてください。
手術前日は夜9時以降の飲食ができなくなります。
手術の準備
当日、腕に小さなチューブ(静脈ライン)を挿入します。このチューブは、手術中に抗生物質やその他のくすりを投与するのに使います。
麻酔
手術室に入ると麻酔がおこなわれます。麻酔には全身麻酔と局所麻酔があります。麻酔が十分に効いてきたら、消毒液を使って膝のまわりを消毒します。
止血
手術中に出血しないよう駆血帯を使って、手術する下肢の血流を一時的に止血します。
皮膚切開
膝の関節が見えるように皮膚を切開します。
損傷骨の切除
骨がすべて見える状態になったら、専用の精密な器具を使って損傷のある部分を取り除き、インプラント(人工膝関節部品)に合わせて骨の端の部分の形を整えます。
人工関節の固定
骨の切除が済むとインプラントを骨に固定します。膝が良い状態で機能するように、膝のまわりにある靭帯も調節する必要があります。
縫合
医師はインプラントがしっかり固定され、十分に機能することを確かめると、切開した部分を縫合します。
手術終了
手術したところから自然に生じてくる液を外へ流し出すために、専用の排液管(ドレーン)を傷口に挿入することがあります。その後、傷口を滅菌包帯でおおい、回復室に移ります。
手術にかかる時間はおよそ2~3時間で、個々の状況によって変わります。
輸血について
手術中および手術後には、輸血を必要とする可能性があります。最近では、手術の前に自分の血液を採っておき、手術後にそれを輸血する方法(自己血輸血)や、手術中に出血した血液を専用の器械でろ過して、体内に戻す方法などをとる場合もあります。
麻酔が覚めてくると、ゆっくりと意識が回復してきます。
看護師が付き添い、肺の中の空気をきれいにするために、咳や深呼吸をするよう促します。
また、手術直後の痛みを取り除くため、痛み止めのくすりを使います。
病室へ
完全に麻酔が覚めたら、病室へ戻ります。手術直後は頻繁に血圧や体温を測ったりします。
リハビリ
病室に戻ると、リハビリが始まります。
リハビリによって、膝の力、バランス、可動域(動かすことができる範囲)を効果的に回復させることができます。
また、理学療法士が最適な運動をおこなう手助けをしてくれます。
退院
回復が十分であると医師が判断したら、まもなく退院することができます。通常、退院する前に包帯を外して抜糸します。
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手術前の膝関節の痛みや変形により、筋力低下、関節の可動範囲の制限、歩行障害、日常生活動作障害が現れることが多いです。手術によって膝関節の痛みはなくなり、脚はまっすぐになりますが、筋力はすぐには戻りません。
また、手術創部の痛みがあるからといって膝関節を動かさないでいると、関節の動きが制限され、結果として歩行や日常生活動作に支障をきたします。
このような問題が起こらないよう、早期から術後リハビリを開始し、筋力や関節の動きを回復させ、早期に日常生活動作を自立すること、社会復帰をすることがリハビリの目標となります。
■早期からリハビリを行うことによって、深部静脈血栓症や不動による二次的な筋力低下 関節の動きの制限を防ぐことができます。 また早期の回復、早期の退院を可能にします。 ■手術後早期は、創部の痛み、転倒、起立性低血圧など、十分な医学的管理が必要とされますが 当院では整形外科医、麻酔科医、看護師、理学療法士らが密な連携をとり リハビリを進めています。 |
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1.手術前リハビリ
手術が決定した方は、手術までの間、週1~2回の外来通院での術前リハビリを行います。
術前リハビリでは、筋力トレーニングやご自宅での運動の指導、術後リハビリの準備などを行います。手術後に良好な回復を得るためには、術前リハビリがとても重要になってきます。
2.術後(入院)リハビリ
手術翌日より、病室で理学療法士によるリハビリが始まります。
身体の状態や手術創部の痛みに応じてリハビリを行い、可能な方は術後翌日より歩行器を用いた歩行練習を行います。また、ベッド上で行える運動やアイシング(患部を冷やすこと)の指導などを行います。
リハビリは1日2回(午前、午後)、60分ずつ行います。痛みや回復段階に応じて、筋力トレーニング、杖歩行練習、階段昇降練習、日常生活動作練習などを行います。
退院時には自宅生活での注意点や、ご自宅での運動、住宅環境のアドバイスを行います。
3.退院後(外来)リハビリ
退院後も継続して筋力トレーニング、関節を動かす練習などのリハビリが必要となります。歩行スピード、安定性、持久力の向上、また余暇活動の拡大、仕事やスポーツへの復帰、習い事の再開などを目標とします。
週1~2回、約3ヶ月間、通院でのリハビリを行います。当院への通院が難しい方は、医師より自宅近隣の病院・クリニックを紹介しています。
通院でのリハビリ終了後、筋力、関節の動きを良い状態に維持するためには、ご自宅でのリハビリが必要となります。ご自宅でできる運動を指導いたしますので、継続してください。
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関節疾患の場合でも、程度が軽い場合は、投薬療法や理学運動治療といった保存的療法で症状を和らげることができます。ただし、痛みが継続する場合や、歩行能力の回復が見込めない場合、また関節リウマチが進行した場合には、人工股関節置換術などの手術療法が必要になります。
人工股関節置換術とは、傷ついた股関節を、関節の代替として働くインプラントと呼ばれる人工股関節部品に置き換える手術です。通常、医師は特殊な精密器具を使って骨の損傷面を取り除き、そこへ代わりのインプラントを固定します。
※傷ついた股関節を、関節の代替として働くインプラントと呼ばれる 人工股関節部品に置き換えるイメージ |
人工股関節は、金属製のステムとボールとソケット、そしてソケットの内側にはめ込むシェルで出来ています。シェルは、超高分子量ポリエチレンという素材から作られ、軟骨の役目を果たしています。
金属のボールがソケットに組み込まれれば、スムーズな動きが得られます。
股関節の立体イメージ |
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